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はじめに:「AIってなんだか難しそう…」と思い、使うのをためらっていませんか?
「最近よく聞くAIって、なんだかすごいらしい」「仕事が楽になるって本当?」
そんな話を聞いて興味は持ちつつも、「専門用語が多そうで難しそう…」「自分には関係ない世界の話かも…」と感じて、なかなか一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
テレビやニュースで見るAIは、自動運転や医療診断など、少し壮大なテーマで語られることが多く、私たちの普段の仕事とは少し距離があるように感じられるかもしれません。しかし、実はAIはもっと身近で、誰でも気軽に使える「賢くて便利なアシスタント」のような存在になりつつあります。
この記事では、AI初心者の方が抱えがちな不安や誤解を解消し、「自分もできそう!」と思っていただけるような、今日からすぐに役立つ具体的なAI活用術を実践例と共にご紹介します。
AIを特別なものではなく、あなたの仕事をそっと手助けしてくれる心強い味方として、まずは簡単なことから活用してみませんか?
AI活用になかなか一歩踏み出せない理由とは
AIの便利さが広く知られ、興味がありながらも活用に踏み切れない方が一定数いる背景には、いくつかの共通した不安や誤解があるようです。ここでは代表的な3つの誤解を取り上げ、その不安を解消していきます。
誤解①:「会社の情報や個人情報がAIに取り込まれそうで怖い」
AIを使う上で、多くの方が懸念されるのがセキュリティの問題です。
「入力した機密情報やお客様の個人情報が、AIの開発元に学習データとして使われてしまうのではないか?」という不安は、ごもっともだと思います。
しかし、現在多くのAIサービスでは、入力した情報が学習されないように設定することができます。
例えば、有名なChatGPTには設定画面で入力内容をAIに学習されないようにできます。

AIに学習されないようにする
AIに学習されないように設定すれば漏えいリスクが大幅に減るのは事実です。しかし、絶対に漏えいしないことが保証されるわけではありません。
設定の変更ミスやAIの運営元へのサイバー攻撃などにより情報流出する可能性もゼロではないため、機密情報や個人情報をそもそもAIに入力しない(氏名を「○○」のようにマスキングする等)ことが重要です。
誤解②:「専門家が使う特別な道具で、自分には関係なさそう」
「AIを使いこなすには専門知識が必要で、便利に使えるようになるまで時間がかかりそう」というイメージも、AI活用を遠ざける理由のひとつかもしれません。
しかし、私たちが日常業務でAIの恩恵を受ける程度であれば、専門的な知識は必要ありません。
シンプルにGoogle検索のように活用できますし、「指示を理解し、代行してくれるアシスタント」のような活用法もできます。
私たちは、AIの能力を100%引き出す必要はありません。全体の機能のわずかでも、自分の仕事に役立つ部分だけをつまみ食いするように使うだけで、驚くほど効率化できます。
この記事の後半で紹介するように、メールの文章やExcelの関数を生成したり、アイデアを出してもらったりと、使い道は身近にたくさんあります。
誤解③:「パソコンが得意ではない自分には使いこなせなさそう…」
パソコン操作に苦手意識がある方ほど、「新しいツールを覚えるのは苦手…」「複雑な操作が必要なら、自分には無理かも…」と、AIという言葉にハードルの高さを感じてしまうかもしれませんが、現在の生成AIの多くは、LINEやビジネスチャットのように直感的に操作できます。
「〇〇について教えてください」「△△の件でメールを作ってほしい」といったように、ごく普通の日本語でお願いするだけで、AIが意図を汲み取って仕事をしてくれます。
仕事を楽にするAI活用術3選
「AIを使うのははなんだか難しそう…」という不安が少し和らいだかと思います。
ここからは、すぐに試せる具体的なAI活用法を3つ、実践例を交えてご紹介します。今回は、GoogleのAI「Gemini」を使った例をご紹介します。
活用例①:【メール作成】時間のかかる文章をAIで作成!
以下の要点をふまえてビジネスメールを作成してください。
宛先:株式会社デジ活 岩出様
差出人:スーパーいわデジ 青果担当 吉田
■メールで伝えたい内容
・新しく青果商品の取り扱い品目が追加されたこと
・新商品の入荷日が9月1日(月)に決まったこと
・定期的に旬の良品を確保し、今後も安定供給を目指していること
・詳細は必要に応じていつでもお問い合わせいただける旨
すると、以下のようなメールの文面が生成されました。
件名:青果商品の新入荷について(スーパーいわデジ 吉田)
株式会社デジ活 岩出様
いつもお世話になっております。 スーパーいわデジ 青果担当の吉田です。
この度、弊社で青果商品の新しい取り扱い品目が追加されることになりましたので、ご連絡いたします。
新商品の入荷日は9月1日(月)に決定いたしました。
弊社では、今後も定期的に旬の良品を確保し、お客様への安定供給を目指してまいります。
ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
スーパーいわデジ 青果担当 吉田
いかがでしょうか。こちらの文面は、Geminiが出力したものから一切修正していません。「時候の挨拶を加えて」など、追加で具体的に指示してさらに思い通りに仕上げることもできます。
最終的なチェックはもちろん必要ですが、作業の大きな助けとなるはずです。
活用例②:【Excel作業】関数やデータ整理を自動化!
「この集計をしたいけど、どの関数を使えばいいんだったかな」と、Excel作業中に手が止まってしまったことはありませんか?そんなときも、AIに「やりたいこと」を日本語で伝えることで必要な関数を教えてもらうことができます。
例えば以下のような売上リストの表があり、「売上リストの中から商品カテゴリが『野菜』の売上金額だけを合計したい」という場合を想定します。

以下のように、Excelのスクリーンショットを交えて質問すると、見事に式を教えてもらうことができました。最近の生成AIは画像を使った指示にも対応しているため、以下の画像のようにシンプルにお願いするだけで答えてくれます。

AIがExcelで使える式を返してくれましたので、以下のように使うことができました!正しく指示を出せば、あっという間に式を組み立ててくれる、心強い味方です。

活用例③:【文章チェック】誤字脱字や敬語等の見直しが一瞬!
報告書や提案書など、重要な書類を提出する前の最終チェックは重要です。しかし、自分で書いた文章のミス(謙譲語と尊敬語の混同など)は、見落としてしまうこともあります。そんなときはまず、AIに校正役をお願いしてみましょう。

どのように修正を施したかも含め、代替案を出してくれました!
校正された文章が必ずしも正しいとは限りませんが、自分では見逃してしまいがちな単純な変換ミスや、より自然な表現への改善提案をしてくれるのは心強いです。
まとめ:AIは誰でも使える仕事の味方
この記事では、AIへの漠然とした不安を解消し、今日からすぐに使える具体的な活用術をご紹介しました。
AIは、ごく普通の日本語でお願いするだけでいろいろなことを手伝ってくれます。
AIが生成したものについての最終的な確認と判断は人間が行う必要がありますが、AIの可能性は、使う人のアイデア次第でどこまでも広がります。本記事でご紹介した活用法以外にも、使い道は無数にあります。
本記事が、「AIはなんだか難しそう…」から「ちょっと試してみよう」に変わるきっかけとなれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。AIの活用方法や、その他業務のデジタル化についてご相談やご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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