録音データ、活かせず放置されていませんか?
「会議は録音してあるけど、結局ほとんど聞き返せていない…」
「ヒアリングの内容を文字に起こしたいけど、時間も手間もかかりすぎる…」
「どこにどんな音声データがあったかすら、すぐに思い出せない…」
そんな“録ったまま活用できていない録音ファイル”を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回はこうした“使われない録音ファイル”を、GoogleのAIツール「NotebookLM」で有効活用する方法をご紹介します。
実際に使えるプロンプト例も掲載しているので、「何から始めればいいかわからない」という方にもおすすめです。
目次
“録ったまま”では意味がない
社内会議、顧客ヒアリング、インタビュー、営業同行など、日々のビジネスシーンで録音を行う機会は年々増えています。しかし、録音したはいいものの「聞き返す時間がない」「文字起こしが面倒」「情報が整理されない」などの理由で、ファイルが未整理のまま活用できていないケースは多いのではないでしょうか。
そのままでは、せっかくの情報資産が埋もれてしまい、大きな機会損失につながりかねません。
NotebookLMで録音データを“使える情報”に変える
NotebookLMはGoogleが開発したAIを活用したツールで、ユーザーがアップロードした音声、PDF、テキストなどの資料をもとに、要約、FAQ作成、自動分析などを行います。
基本的な利用方法については当サイトの別記事にて解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。

NotebookLMは、アップロードした資料を基にAIが要約や質疑応答を生成するツールであり、情報源が明確で機密性も高く、多様なファイル形式に対応し、業務効率化に貢献します。特に有料版では、チームでの情報共有や高度な管理機能が強化され、組織全体の業務効率を向上させることが可能です。 ...
NotebookLMは音声ファイル(mp3、wav等)の読み込みにも対応していますので、録音された会議やヒアリングの内容も、AIが自動で要約・整理してくれます。
これにより、誰がどのような意見を述べたか、どのような決定がなされたか、次に何をすべきかといった情報を分かりやすく抽出できるため、議事録作成や情報共有にすぐに活用できます。
具体的な活用シーンとメリット
会議の要点整理・議事録作成の効率化
定例会議や部門ミーティングの録音ファイルをNotebookLMにアップロードするだけで、話し合われたテーマごとに要点が整理され、何が決まり、どのような議論がなされたのかがまとめられます。
議事録の叩き台としてそのまま使えるレベルの要約が得られるため、会議後の記録作業にかかる時間を大幅に短縮できます。AIによる客観的な要約なので、聞き漏らしや記録ミスも減らせます。
・〇〇(商品名)に関する議論の要点を教えてください。
・参加者それぞれの意見と、その理由をリストアップしてください。
・決定事項と、今後のTODO(誰が・いつまでに・何を)を整理してください。
議事録作成の時短・効率化だけでなく、欠席したメンバーへの情報共有も簡単になります。
インタビュー・ヒアリング内容を構造化
顧客やユーザーに対するインタビュー、社内の関係者へのヒアリングなど、日々集まる「音声情報」もNotebookLMを使い、自動的に文字起こしし、内容を整理・分析することが可能です。
ニーズや課題の傾向を把握でき、製品改善や企画立案のヒントにも利用できます。
例として、以下のような活用方法があります。
ユーザーのニーズや課題の把握
音声データをもとに、「どんなことに困っているのか」「どんな機能を求めているのか」といったポイントを整理できます。バラバラな発言内容でも、NotebookLMが要点をまとめてくれるので、利用者のニーズが見えやすくなります。
よく出てくるキーワードや最近のトレンドを把握
複数のインタビューをまとめて処理することで、「最近よく聞くキーワード」や「今注目されているテーマ」なども見えてきます。たとえば、「操作が難しい」「スマホで使いたい」といった発言が頻出していれば、製品改善のヒントになります。
他のプロジェクトとの比較や横展開の材料に
過去のプロジェクトや別のチームで行ったヒアリングと並べて分析することで、「共通するニーズ」や「プロジェクト特有の課題」などが浮かび上がります。その結果、成功事例の横展開や、業務改善にもつながります。
・製品の改善につながる要望をすべて抜き出してください。
・(複数のインタビュー音声をアップロードし)複数のユーザーに共通するニーズの傾向を分析して。
録音の必要な部分だけをピンポイントで確認
会議やインタビューなどを録音していても、「あとで必要な部分を聞き返すのが面倒…」「どこで何を話していたか覚えていない…」ということはよくあります。録音を最初から最後まで聞き直すのは、意外と時間も集中力も使います。
NotebookLMを使えば、音声をもとに自動で要約や質問リスト(FAQ)を作ってくれるので、録音内容を一から確認する手間を大幅に減らせます。「価格の話をしていた部分だけ確認したい」「ユーザーの不満点だけまとめて見たい」など、特定の話題だけを抜き出して確認することが可能です。
・プロジェクトのスケジュールに関する議論を要約してください。
・〇〇さんが不満点を述べていた箇所を教えてください。
このように、録音データが「探しやすく・使いやすく」なることで、情報収集にかかる時間がぐっと短縮され、仕事のスピードもアップします。
導入時のポイントと注意点
対応ファイル形式
現在対応しているのは、主にmp3、wav、m4a形式です。
音声品質と文字起こしの精度
ノイズや音割れがあると、AIによる文字起こし・要約の精度が下がります。録音の際にはクリアな音質を意識しましょう。
全体として高い精度で文字起こしが行われますが、音声が不明瞭な場合や専門用語が多く含まれる場合、誤認識が発生することもあります。そのため、自身でも内容を確認し、必要に応じて修正されることをおすすめします。
セキュリティ管理
NotebookLMはGoogleのセキュアなクラウド上で動作していますが、録音には機密情報が含まれる可能性もあります。社内の情報管理ポリシーに沿って運用することが必須です。
録音を“眠らせない”情報活用へ
NotebookLMは、録音データの“整理・要約・再利用”を強力にサポートし、情報を「ためる」から、「使う」へと転換させるツールです。
特に以下のような方や企業様におすすめです。
- 会議の議事録作成に時間がかかる
- 顧客の声を社内で活用しきれていない
- 録音ファイルの管理・活用方法が定まっていない
- 他部門との情報共有が非効率になっている
会議やインタビューの内容を効率よく整理・共有できるようになることで、チーム全体の動きがスムーズになり、意思決定のスピードもアップします。
まとめ
「記録はしているけど、活用できていない」――録音データにありがちな課題を、NotebookLMは確実に解決に導いてくれます。
業務改善の第一歩としてNotebookLMの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
当サイトでは、NotebookLMの導入支援や、データ共有やセキュリティ面がより強化されるGoogle Workspaceの環境構築もサポートしています。導入を検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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