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こんなことで困っていませんか?
日々の業務、たくさんの書類を扱う中で、上司の承認が必要なものって結構ありますよね。そんなとき、こんな「困った!」はありませんか?

上司が出張中で承認が来週に持ち越し…申請がなかなか進まない

稟議書が今どこで止まっているのか分からない…部署をまたぐと進捗が見えづらくなる

まだ確認してもらってない…確認依頼を何度もリマインドするのは手間

せっかく作った書類がどこかにいっちゃった…最新のテンプレート探しも一苦労!

承認の履歴やコメントがバラバラで、後から見返すのが大変!
こうした「承認フローの見えにくさ」「手間」「ミス」は、どの職場でもよくある悩みです。
Google Workspace で解決!共有・確認がぐっとスムーズに
Google Workspaceを使えば、こうした「承認のモヤモヤ」がぐっと減ります。
たとえば、次のような使い方ができます。
- Googleドキュメントで申請書を作成・共有
- Googleドライブで申請書のバージョン管理やアクセス制御
- Gmailやカレンダーと連携して、自動通知スケジュール設定も可能
いつでもどこでも、例えば上司が出張中でも、移動中のスマホやタブレットからも承認できます。
そして、誰が・いつ・どの書類を承認したか、チーム全体で「見える化」できます。
実は便利!Googleドキュメントの「承認機能」(標準搭載)
Googleドキュメントには、「承認をリクエスト」という機能が標準搭載1されています(有料プラン限定)。
この機能では、次のようなことができます。
1. 承認リクエストから承認依頼したい人に通知
Googleドキュメントの「ファイル」-「承認」をクリックすると、右サイドバーに承認リクエスト欄が表示されます。承認者を選択して承認リクエストすると、選択した承認者にメール通知されます。承認者には複数人指定できます。

2. 承認者はワンクリックで「承認」または「拒否」が可能
承認依頼メールから、ドキュメントの確認、「承認」「拒否」「コメント入力」ができます。また、「承認」または「拒否」すると、ドキュメントの作成者に承認結果がメール通知されます。承認プロセスのスピード化につながります。

3. 承認されたドキュメントはロックされ、誤って編集されることがなくなる
承認依頼時にドキュメントにロックをかけることもできます。
4. 履歴に残るので、あとから見返すのも安心
承認リクエストの履歴・ステータスはドキュメントの右サイドバーで確認できるため、「どの書類が承認待ちか」がひと目で分かります。
従来は紙の書類で決裁が滞っていたが、スマホから即承認可能になり、意思決定が即日完了するように改善されたという報告もあります。操作は簡単なので、ぜひお試しください。
Google Apps Script(GAS)を使えば、柔軟な承認フローが実現
Google Workspaceに加えて、GAS(Google Apps Script)を活用すれば、承認フローをさらに柔軟かつ自動化できます。
さらに、Googleドキュメントやスプレッドシートと連携することで、データの共有や処理がスムーズになり、業務全体の効率化につながります。
- 承認者に自動メール送信
- 未承認をリマインド通知
- 承認履歴の自動ログ作成
- 複数承認者による 順次 または 並列 承認
- 承認結果に応じてドキュメントのタイトルを変更、「承認済」等のフォルダへ移動
※ドキュメントの編集権限や、管理者による適切な権限の設定が必要です
カスタマイズ可能なので、会社ごとのルールや手順にピッタリ合わせられます!
このような仕組みで、「いつ」「誰が」「どの書類」を承認したか、全てシステムで追跡できます。
たとえば、稟議書の承認を自動化してみる
実際に稟議書の承認フローを構築してみましょう。
- Googleドキュメントで申請(テンプレート化)
件名・日付・担当者・承認者・承認方法(順次or並列)等を記載する - スプレッドシートに申請情報を自動記録
定時処理で、申請されたGoogleドキュメントの情報をスプレッドシートに記録する - 承認者に自動でメール送信(承認・拒否ボタン付き)
複数承認者の場合「順次承認」「並列承認」に対応 - 未承認者にリマインド通知
定時処理で、まだ承認処理していない承認者に催促メールを送信する - 承認・拒否の履歴を自動で記録
承認依頼のメールから承認・拒否すると、自動的にスプレッドシートに記録する - 承認結果に応じて、ファイルの名前・保存先を自動変更
また、稟議書のユーザに対して、承認結果をメール通知
ファイル名の先頭に【承認】または【拒否】を付加する
承認されたファイルは「承認済」フォルダに移動する - メール送信等の処理ログをスプレッドシートに記録
何らかの処理に失敗した場合は、管理者(スプレッドシートの所有者)にメール通知 - 管理者が承認状況を一覧で把握、手動で再依頼も可
スクリプトコードとテンプレートは、記事末尾からダウンロード可能です。まずは一度お試しください。
本記事では、GASの基本も踏まえた、サンプルコードをご紹介いたします。
なお、GAS エディタは、スプレッドシートの「拡張機能」 > 「Apps Script」から開くことができます。
◆ GASのコード例 1. スプレッドシートにメニューを追加する
// スプレッドシートを開いたときに実行する処理
function onOpen(e) {
const ui = SpreadsheetApp.getUi();
ui.createMenu('カスタムメニュー')
.addItem('実行する', 'myFunction')
.addToUi();
}
function myFunction() {
SpreadsheetApp.getUi().alert('メニューがクリックされました');
}
Google Apps Script(GAS)でよく使われる関数のひとつに、onOpen(e)
というものがあります。
これは、GoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントなどのファイルを開いたときに自動的に実行される関数です。この例の場合、次のようにメニューに追加されます。

Googleドキュメント、スライド、フォームなどでも利用できますが、その場合は、SpreadsheetApp.getUi()
の部分はそれぞれ DocumentApp.getUi()
などに置き換える必要があります。
◆ GASのコード例 2. Googleドキュメントのファイル名を変更する
// 例:ファイル名に「【承認済】」を付ける処理
function markAsApproved(fileId) {
const file = DriveApp.getFileById(fileId);
const currentName = file.getName();
if (!currentName.startsWith("【承認済】")) {
file.setName("【承認済】" + currentName);
}
}
DriveApp.getFileById(ファイルID)を使って、ファイルの情報が取得できます。
その取得したファイルの情報から、getName()を使って現在のファイル名を取得します。setName()でファイル名が更新できます。この例の場合、ファイル名の先頭に「【承認済】」が付加されます。
◆ ファイルID・フォルダIDとは?
Googleの各ファイル・フォルダのURLには、一意のIDが含まれています。
このIDを使えば、GAS(Google Apps Script)などから対象ファイルを操作できます。
ファイルIDの取得方法(Googleドキュメントなど)
- 対象のドキュメントを開きます(例:Googleドキュメント、スプレッドシートなど)。
- アドレスバーに表示されているURLを確認します。https://docs.google.com/document/d/1AbCdEFgHIjkLmNoPQRsTuvWXyZ123456/edit
- このうち、
document/d/
と/edit
の間にある 太字部分が ファイルID です。
フォルダIDの取得方法(Googleドライブ)
- Googleドライブで目的のフォルダを開きます。
- アドレスバーのURLを確認します。https://drive.google.com/drive/folders/1XyZabcDEfGHIjklmnopQRsTuvW456789
- 上記の 太字部分が フォルダID です。
スクリプトコード・テンプレートの配布
以下から、稟議書承認のスクリプトコードおよびテンプレートをダウンロードできます。ぜひ一度お試しいただき、 ”特別なシステムを入れなくてもここまでできるんだ!” ということを実感していただけたらと思います。
なお、本記事で紹介しているGoogle Apps Script(GAS)のサンプルコードは、動作確認のうえ掲載しておりますが、すべての環境・用途においての動作を保証するものではありません。
導入・運用にあたっては、ご自身の責任にてご判断・ご利用くださいますようお願いいたします。
まとめ:Google Workspaceで承認業務をもっとスマートに
- 「見えない」「遅い」承認フローを、Google Workspaceで一元管理
- 標準の「承認機能」でシンプルに
- GASを活用すれば、少ないコストで本格的な承認管理システムが実現!
Google Workspaceにちょっとした工夫を加えるだけで、「承認のムダ」は一掃できます。
まずは、Googleドキュメントに搭載された標準の承認機能を使うだけでも、紙の回覧やメール承認よりもスピードと履歴管理が大きく向上します。
さらにGAS(Google Apps Script)を組み合わせれば、承認リマインダーの自動送信や、承認済ファイルの自動振り分けなど、面倒な運用作業も自動化が可能です。
結果として、承認待ちの時間短縮、進捗の見える化、ミスや停滞の防止に大きく貢献できます。
「承認業務をもっと効率化したい」と感じている職場にこそ、Google Workspaceの導入・活用はおすすめです。
「自社でもまずは標準機能から試してみたい」「GASを使った自動化やカスタマイズの相談をしてみたい」という方は、お気軽にお問い合わせください!
- 2025年7月現在、Google Workspace 無料のプランにはこの「承認」機能はありません。有料版(Business Standard以上)を使うと利用可能になります ↩︎
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