「たくさん資料を読んだけど、内容が頭に入ってこない…」
「まとめる時間がなくて、レポートやブログ記事の作成が進まない…」
日々多くの情報に触れる中で、こうした悩みを感じる方は少なくないでしょう。
そうした中、GoogleのAIツール「NotebookLM」が大幅なアップデートを行い、情報整理や学習をサポートする新機能が追加されました。
アップロードした資料から単語カードやクイズを自動生成したり、ブログ記事やレポートの下書きを作成したりと、学習と資料作成を支援する機能が多数追加されています。
ここでは、その主な新機能を紹介します。
目次
NotebookLMの主な新機能

Studioパネルに「フラッシュカード」「テスト」という機能が新たに追加されました。既存の機能もさらに便利にアップデートがされていますので、1つずつ解説していきます。
1. 反復学習に最適な「フラッシュカード」
アップロードした資料(講義ノート、論文、業務報告など)から重要用語や概念を抽出し、単語カードを自動生成する機能です。
生成されるカードは元資料に限定して作成されるため、出典が明示された信頼性の高い内容で反復学習が行えます。カードの枚数や難易度、対象トピックはユーザーが指定してカスタマイズ可能で、説明ボタンから該当箇所を参照しつつ詳細解説を確認できます。

「回答を表示」をクリックすることで回答を確認できます。

さらに「説明」をクリックすると、チャット欄に詳細な情報が表示されます。
活用例
用途 | 概要 |
---|---|
資格学習 | 試験範囲の教材や講義資料をカード化し、重要語句を効率的に暗記・復習。 |
新人研修 | 業務マニュアルをカード化し、要点を短時間で整理。研修後の振り返り教材。 |
営業支援 | 商品知識や業界用語をカード化し、商談前の確認資料として利用。 |
スキマ学習 | 通勤や休憩時間に要点を復習。短時間の集中学習を実現。 |
2. 「テスト」で理解度チェック
アップロードした資料に基づき理解度を測るクイズ(選択式・記述式)を自動生成する機能です。
設問は元資料に準拠して作られ、問題数や難易度、出題トピックを指定してカスタマイズできます。解答後は即座に正誤判定と根拠付きの解説が表示され、必要に応じて該当箇所の出典を参照できます。

回答をクリックすると正誤判定と解説が表示されます。

さらに「説明」をクリックすると、チャット欄に詳細な情報が表示されます。
活用例
用途 | 概要 |
---|---|
自習・試験対策 | 教材を基にした自動出題。出題範囲に即した練習問題の作成と理解度の確認。 |
社内研修 | マニュアルや研修資料をテスト化。教育効果の測定と研修内容の最適化。 |
営業教育 | 商品知識や市場情報をクイズ形式で出題。習熟度をスコアで把握。 |
復習 | スコア結果をもとに重点領域を抽出。スキマ時間の活用による継続学習。 |
3. 「音声解説」による効率的なインプット
NotebookLMの音声要約機能「音声解説」もアップデートされました。
これまでのシンプルな要約に加え、AIによるディベート形式や講義形式など、4つの形式で内容を読み上げます。

音声解説の形式
- 詳細:2人のAIホストによる会話形式で、複雑な資料を深く掘り下げて理解。
- 概要:1人のAIホストが要点を短くまとめ、短時間で内容を把握。
- 評論:資料をレビューし、改善点や専門的な視点を提示。
- 議論:2人のAIホストが異なる視点から議論し、多角的な理解やアイデア発想を支援。
移動中や作業中でも音声で資料を把握できるため、限られた時間を有効に使うことができます。
4. 「レポート」で資料整理・情報発信の効率化
アップロードした資料の内容をもとに、AIが自動で最適なレポート形式を提案します。目的に応じた構成案やテンプレートが提示されるため、情報整理から文章化までをスムーズに進められます。
レポートや記事の骨子づくりにかかる時間を短縮し、より早く完成形に近づけることができます。

上段の4つの形式は固定で表示される基本の形式です。下段の4つは資料に合わせてAIがおすすめする形式です。「業務改善提案書」のカスタマイズ画面を開いてみると、作成するレポートのプロンプトが自動で挿入されています。

生成を実行すると、目的に応じた提案書やレポートの雛形が自動で出力されます。

構成や見出しが整った状態で生成されるため、あとは内容を加筆・修正するだけで完成度の高い資料を短時間で仕上げられます。
活用例
用途 | 概要 |
---|---|
市場・競合分析 | 業界ニュースや競合資料をまとめ、レポートの作成。戦略立案や提案資料作りの効率化。 |
会議・議事録の要約 | 会議メモや議事録を整理し、要点を簡潔にまとめた概要の生成。情報共有を迅速化。 |
プロジェクト報告書作成 | 複数の資料を統合・整理し報告書の作成。関係者への説明や承認作業の短縮。 |
社内コンテンツ作成 | 専門資料を簡単に読みやすい文章に変換。社内外向けの情報発信資料(マニュアル・研修資料・SNS投稿文など)の作成支援。 |
5. 日本語対応した「動画解説」
資料をもとに自動でスライドとナレーションを生成し、解説動画を作成する「動画解説」機能が日本語を含む80言語に対応しました。
企画や撮影、編集といった工程を省略し、短時間で試作動画を作成できます。
社内説明資料や研修用動画など、情報共有の初期段階で有効に活用できる機能です。
まとめ
今回のアップデートにより、情報をまとめて、文章を作るまでの流れがぐっとスムーズになりました。NotebookLMは資料の要約や情報整理を行うノートアプリの枠を超え、学習と資料作成の両面を支援するAIツールへと進化しています。
「調べる・整理する・伝える」という仕事の流れを1つのツールで完結できるようになり、作業の効率も大きく向上します。
AIを道具として使うだけでなく、仕事の相棒として“考える時間”を支えてくれる存在になりつつあります。
当サイトでは、NotebookLMの導入支援に加え、データ共有やセキュリティ面を強化できるGoogle Workspaceの環境構築もサポートしています。導入を検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
コメント