AIで考えることは、確かに速くなりました。
NotebookLMのようなツールを使えば、CSVを読み込んで売上ランキングを出したり、傾向を言語化したりすることも簡単にできます。
また、Excelで集計や資料をまとめることも、今なお多くの現場で有効です。
ただし、数字を「判断材料」として継続的に使う場面では、それだけでは足りなくなる瞬間があります。
「この数字、業務に使って大丈夫だろうか?」
「経営会議や月次報告にそのまま出していい?」
こうした不安を感じたことがある方も、多いのではないでしょうか。
AIでCSV集計が向いているケース
AIによるCSV集計は、次のような用途では非常に強力です。
- 個人レベルでの分析・確認
- 試算・仮説出し
- 売上やデータの傾向把握
- 1回限りの資料作成や検討用アウトプット
NotebookLM や Gemini などのAIは、スピード重視・柔軟性重視の場面で真価を発揮します。
「とにかく早く全体像をつかみたい」
「まずは当たりをつけたい」
そんな場面では、これ以上ない道具です。
AIでの集計が「危うくなる」瞬間
一方で、次のような条件が重なってくると、AI集計だけでは不安が出てきます。
- 毎月、同じ数字を出す必要がある
- 数字に対して責任が発生する
- 他部署や経営層に共有する
- 「前月と合わない」と指摘される可能性がある
AIが悪いわけではありません。求めている用途や目的が変わっただけです。
業務で使う数字に必要な「条件」とは?
AIでの集計が不安定に感じられるのは、業務で使う数字には、次のような条件が求められるからです。
- 毎回、同じ条件で集計される
- 誰が集計しても同じ結果になる
- 後から根拠を説明できる
- 担当者が変わっても再現できる
これらは、個人の作業では何とかなっていても、組織で共有し始めた瞬間に重要になる条件です。
AIと「仕組み化された集計」は役割が違う

AIは、「このCSVから、売上が伸びている商品は?」といった探索的な問いかけが得意です。
一方で、業務で使う数字には、毎回同じ条件で処理され、誰が行っても同じ結果になることが求められます。
経営会議や月次報告の場では、「今回はこう出ました」という説明が通用しないことも少なくありません。
そのため、人の操作や会話に依存せず、あらかじめ決めたルールで自動的に数値を算出する
“仕組み化された集計” が必要になります。
一般にこの役割を担うのが BI(Business Intelligence)ツール です。
BI(Business Intelligence)ツールとは
企業内に蓄積されたデータをもとに、
・売上
・実績
・傾向
などを、誰でも同じ条件で確認できる形に整理する仕組みです。
Excelのように手作業で毎回集計するのではなく、あらかじめ定義したルールに基づいて、毎回同じ結果を自動的に出せることが特徴です。
経営会議用の資料や、 月次・週次の定型レポートなど「数字にブレが出てはいけない場面」で使われます。
AIは「考えるための道具」、BIツールは「業務で使う数字を安定させ、決める道具」。
どちらが優れているかではなく、目的が違うという点が重要です。
AIの得意分野
- 会話的
- 柔軟
- 仮説・探索
BIツールの得意分野
- 正確性
- 再現性
- 統制・共有
AIとBIツールの役割比較(業務視点)
違いを、もう少し具体的に整理すると次のようになります。
| 観点 | AI(NotebookLM / Gemini など) | BIツール |
|---|---|---|
| 主な役割 | 考える・気づく | 決める・共有する |
| 使いどころ | 仮説出し・探索 | 定型レポート・業務判断 |
| 集計条件 | 会話・指示に依存 | 事前定義されたルール |
| 再現性 | 人や聞き方で変わる | 常に同じ結果 |
| 正確性 | 概算・参考向き | 業務利用前提 |
| 継続利用 | 向かない | 向いている |
| 説明責任 | 弱い | 強い |
| 具体例 | CSVを読ませて傾向を把握 | 月次売上・経営会議資料 |
BIツールが必要になる判断基準
次の質問に答えてみてください。
- この数字を毎月使うか?
- 誰かに説明・報告する必要があるか?
- 元データは複数あるか?
- 数字がズレたら困るか?
実務では「 AI → BIツール 」の組み合わせが最強
実際の現場では、
AIで気づきを得て
BIツール(例:Sharperlight)で正式な業務レポートとして固定化する
という使い分けが増えています。
AIは「考える」フェーズ、BIツールは「決める」フェーズ。
役割を分けることで、スピードと安定性の両立が可能になります。
業務で使う数字は「仕組み」で支える必要がある
AIを使ったデータ分析は、 考えるための材料を素早く出すという点では非常に優れています。
ただ、
- 毎月同じ条件で数字を出す
- 複数人で同じレポートを見る
- 数字の根拠を説明する
こうした場面では、 人の判断や会話に依存しない「仕組み」が必要になります。
実務では、
データベースに直接接続し
集計条件を明確に定義した上で
レポートを自動生成する
BIツールが使われることが多くなります。
例えば、
データベース上のデータを安全に参照し、
SQLベースで柔軟な集計ができ、
ExcelやWebレポートとして出力できる Sharperlight (Sharperlight公式サイト)のようなBIツールは、
「AIで見えた気づきを、業務で使える形に固定する」 という役割を担います。
重要なのは、どのツールを使うかよりも、どの数字を、どこまで仕組み化するかを先に考えることです。
まとめ:どちらが正解ではない
AI:速い・柔軟・試せる
BIツール:正確・安定・説明できる
大事なのは、今やりたいのは「考えること」なのか、「決めること」なのかです。
自社のデータについて
・ AI でどこまでいけるのか
・どこから BIツール が必要になるのか
は、業種やデータの性質によって変わります。
実データを前提に整理したい方は、お気軽にご相談ください。
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